第3回 大豆がボソボソする理由

水分量・加熱変化・細胞構造の視点から、大豆特有の粉っぽさや分離感を整理する。

水分と組織構造

大豆が「ボソボソする」と感じられる背景には、内部の細胞構造が関係している。大豆はたんぱく質と脂質を多く含む種子であり、細胞壁は比較的しっかりしている。十分に水分を含まない状態では、細胞同士が滑らかにつながらず、噛んだときに粒がばらけるように感じられることがある。また、水分が内部まで均一に行き渡らない場合、外側はやわらかくても内側が乾いた印象を残すことがあり、それが粉っぽさとして知覚されやすい。

加熱による変化

加熱は大豆のたんぱく質を変性させ、でんぷんを糊化させる働きを持つが、大豆はでんぷん量が少ないため、粘りやまとまりが生まれにくい。さらに、加熱が不十分であれば細胞構造が崩れきらず、逆に過度であれば水分が抜けてしまうこともある。その結果、内部がまとまらず、口中で分離する感覚が生まれる。ボソボソ感は単なる調理失敗ではなく、大豆という素材の構成に由来する現象と考えることができる。

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