糖の存在だけでなく、加熱や香りとの関係から甘味の知覚構造を整理する。
糖と分解の関係
大豆にはもともと糖質が含まれているが、その量は果実のように多いわけではない。それでも甘く感じられる場面があるのは、加熱や発酵によって成分が分解され、知覚しやすい形に変わるためと考えられる。たんぱく質や複合糖が分解されることで、甘味や旨味が前面に出やすくなることがある。甘さは単に糖の量で決まるのではなく、他の味とのバランスによって強調される現象でもある。
香りと温度の作用
甘味の知覚は、香りや温度とも密接に関係している。焙煎によって生じる香ばしい香りは、甘い印象を補強する働きを持つとされる。また、温度が上がると揮発性成分が立ちやすくなり、全体として甘く感じやすくなることがある。逆に、苦味や渋みが目立つと甘味は感じにくくなる。大豆の甘さは、成分・香り・温度が重なり合う中で知覚される相対的な感覚と整理できる。