遠い土地で、豆はどのように根づいていったのか。
新しい畑で
大豆がアメリカに紹介されたのは18世紀末とされるが、本格的に栽培が広がったのは19世紀後半から20世紀にかけてである。最初は試験的な作物にすぎなかったという。だが、広大な土地と機械化の進展の中で、大豆は徐々に適応していった。気候や土壌に合わせた品種が育てられ、畑の景色の一部となるまでには、それなりの時間がかかった。
用途の転換
アメリカにおいて、大豆は必ずしも人の食卓から広がったわけではないとされる。油を搾り、残りを飼料にするという利用法が重視された。作物は、文化よりも産業の文脈で評価されることもある。東アジアとは異なる道をたどりながら、大豆は新しい意味を帯びていった。国が変われば、同じ豆でもその役割は静かに書き換えられていく。